2014年のミスター学ドリ

森田寛之・2014年のミスター学ドリ

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クールにきめた熱いヤツ
卒業宣言を撤回して挑んだ最後の戦い!!

埼玉自動車大学校
シルビア(S14)

morita02.jpg 「最初の年はダメダメでした。なにより、昨年がくやしすぎて。決勝の1回戦で矢板東高等学校の大金くんと対戦したんですが、ポイント僅差で負けちゃったんです」と過去の学ドリを振り返る。
 去年の応募時には「今年が最後の学ドリ、本気でぶつかっていきます!」と名言していた。しかし、学ドリが終わり、自分を見つめなおしたすえに方向転換。「もういちどあの場所でみんなと戦いたい!」と、就職を見送って埼自のカスタムボディー科から車体整備科に進学。サーキットに通いまくって死ぬ気で練習を重ね、最後の挑戦に全力で挑む準備を整えた。 
 迎えた最後の学ドリ。スポッターは森田くんの師匠的存在である学ドリOB河野くんが担当し、イマイチ走りに手応えをかんじなかったものの、みごとパイロン王子の称号をゲット。これで緊張がほぐれて、精神的にもリラックスできた。
 しかし、運命の女神は森田くんに味方しなかった。気持ち的にはラクな状態だったけど、ウェット路面だったせいもあって走りが守りに入ってしまい、2回戦10位という結果に終わってしまう。
 決勝トーナメントへ進めないことが判明した瞬間、自然と大粒の涙があふれた。そして人目をはばからず泣いた。どんなときでも森田くんを支えつづけてくれた河野くんも、まるで自分のことのように号泣した。
 森田くんにとって学ドリは青春そのものだった。泣いて笑ってくやしがって…。彼の学ドリ物語はここで終幕となるけど、今後は学ドリOBが多く出場しているD1地方選やマッスルに参戦しながら学ドリOBバトルを楽しみつつ、おなじ夢をいだく学生たちのサポートをしていくそうだ。
 先輩を慕い、学ドリを愛し、全身全霊で挑みつづけた男。テッペンは獲れなかったけれど、その生きざまはまさにミスター学ドリだ。